人体の解剖的な名称がそのままツボの名前になったもの
もともとは解剖的な名前でした
人体には数百のツボがあります。
そのツボにはユニークな名前のものもありますが、ツボの名称にもいろいろな由来があります。
ツボには特有の作用があるためその作用がそのまま名前になっているものもありますし、身体の特徴を自然の環境の形状に例えて名付けているものもあります。
さらにはシンプルに解剖的な名称がそのままつけられているものがあります。
例えば手首。
現在では手首は「手関節」という言い方をしますが、東洋医学ではその昔「腕関節」という言い方をしていました。
手首の小指側の縁で手首より少し指の方に上がったところ、手を顔の前に持ってくると上の方にあがったところ。
手を下げた状態のままだと下がった方になりますが、「腕骨穴」というツボがあります。
このツボは手の太陽小腸経に属するツボなのですが、「腕骨」というのは東洋医学における手首そのものの言い方です。
現在の言い方にすると「手首穴」と言う感じになると思います。
耳の後ろのツボは・・・
同様に、耳の後ろに「完骨穴」というツボがあります。
このツボは側頭骨の乳様突起のところにあるツボなのです。
乳様突起と言うのは、側頭骨の下部にある突き出した突起状の骨を言います。
現在の解剖学では、乳房のように突き出しているので「乳様突起」という名前なのですが、東洋医学では「完骨」という呼び方でした。
なぜ「完骨」と呼ばれていたのかは諸説あるようです、乳様突起が堅牢な城郭に似ていて脳を守っている様子から「完全」という意味で「完」とついているというものや、「完」はかけることがなく綺麗に並んだ垣根の様子で、それが脳を守る骨に例えられたというものなどがあります。
いずれにしても脳を守っている骨の一部で飛び出している様子が特別に感じられたのかもしれません。
ちなみにこの乳様突起は胸鎖乳突筋が付着している部分です。
胸鎖乳突筋は「胸骨」「鎖骨」「乳様突起」についているので胸鎖乳突筋という名前になっています。
名前の由来って調べると面白いですよね。
「完骨穴」は胸鎖乳突筋が硬くなって首が凝っている人にも使用することがあります。
また、耳の詰まり感があるときなどにも使用するツボです。