気が得られる感覚、得気
ズーンとした感覚
鍼を刺したときに
鍼がさされた場所が「ズーーン」とすることがあります。
この感覚のことを東洋医学では得気と言います。
東洋医学の解釈では、この得気が起きたところに「気」が集まる、集まっていると考えます。
東洋医学では「不通則痛」「通則不痛」と言って、気がスムーズに流れているかそうでないかで状態をみます。
施術が必要な状態というのは、ざっくり言ってしまえば「気」の流れが悪くなっている状態の場所があるということになります。
そういう場所は、ツボの周辺に反応(コリなど)が出てくるので、そこを目安に鍼を刺すことになります。
そして、ツボによって「ズーーン」として感覚が出ます。
このズーーンとした感じは、ツボによっては首から頭の方に刺激が遡ったり。
腰から足先まで響いてい行くことがあります。
かと思えばそのさされた周辺だけがスーンとすることもあります。
鍼の施術においてこの得気があるに越したことは有りませんが、必ずしも必要というわけでもないです。
得気がなくても鍼の刺激で気は流れます。
体の一つの反応ですね。
人によっては割りと調子が良いと思っていても、疲労が溜まっていると、鍼を刺すところ指すところズーンと感じることがあります。
そういうときは本人が思っているよりも疲れていたりするので無理をせず休んだほうが良いです。
得気の正体?
ちなみにこの得気という現象は、生理学的には筋紡錘の反応とも言われています。(説です。)
筋紡錘というのは筋肉の長さや適切な張りを維持する上で大切なものですが、この筋紡錘が鍼によって刺激されていると考えられます。
筋紡錘がどのようなものがわかりやすいのが膝蓋腱反射です。
膝のお皿の下のところを腱打器で軽くたたくとポーンと膝からしたが跳ね上がります。
これは腱を叩くことで太ももの筋肉の大腿四頭筋の筋紡錘が刺激され筋肉を収縮する作用が起きるものです。
ただ、鍼の場合、そんなに筋肉は収縮はしません。