身体にある魚の形をしたもの!?!?

魚のような形をした場所

ここ数日、ツボのある場所の形状にちなんで名付けられたツボを紹介してきましたが、今回はその続きです。

今回紹介するのは、「魚際穴(ぎょさいけつ)」というツボです。

このツボは手のひらにあります。具体的には、手のひらの親指の下で、手のひら淵の外側に位置しています。

手のひらを自分に向けてみると、親指の下にぷっくりとした部分がありますよね?

あれは母指球と呼ばれる部分で、親指を内側に曲げるための筋肉が集まっているために膨らんでいます。

その膨らみの外側、手のひらと手の甲の境目、皮膚の色が変わる部分に、「魚際穴」というツボが位置しています。

なぜ「魚際穴」と呼ばれるかというと、このツボのある場所が、母指球の膨らみが魚の形に見えることと、皮膚の色が変わる境目にあることから、「魚際」と名付けられたからです。

顔の中にある竹藪

同じようにものに例えられて名づけられたツボは、「攅竹穴(さんちくけつ)」というツボです。

このツボは眉毛の内側、つまり眉頭に位置しています。

眉毛が密集してツンツンと生えているようすが、まるで竹が生い茂っているように見えることから、「攅竹」という名前が付けられました。

眉の中の魚

そして、もう一つの眉毛にあるツボとして、「魚腰穴(ぎょようけつ)」があります。

このツボは眉毛の内側と外側のちょうど真ん中に位置しています。

眉毛の形状がまるで魚の形状に似ており、眉毛の真ん中あたりが魚の腰に見えることから、「魚腰」という名前が付けられました。

この「魚腰穴」は奇穴という種類のツボになります。

「魚際穴」や「攅竹穴」は正穴というツボの種類になります。

ツボは所属する経絡や性質によって種類があります。

「魚際穴」や「攅竹穴」は正規ルートのツボですが、「魚腰穴」はイレギュラーなツボということになります。

そのことについてはまた別の機会に書く予定です。

それにしても、昔の人々の、眉毛を竹林や魚に見立てて、それをツボの名前にする発想は面白いですね。