背中の筋肉で一番表面にある筋肉

表面にある筋肉

僧帽筋は背中にある筋肉で一番表面にある筋肉です。

この筋肉の分かりやすい部分は、首から肩先にかかっているところです。

よく肩がこったときに肩たたきをする場所です。

この肩たたきをする場所は僧帽筋の中でも上部線維といわれているところです。

僧帽筋は3つの部分に別れている

僧帽筋を細かく見ていくと実は3つの部分に分かれています。

(1)首から鎖骨の端~肩先のところ

(2)首の下のから背中の中心より少し上のエリアで、背骨から肩に伸びている部分

(3)背中の真ん中より少し下から肩先

になります。

筋肉には「起始」と「停止」というのがあって、これは筋肉が骨についている場所のことをいいます。

「起始」というのはその筋肉の中枢側(中心部分)

「停止」というのは筋肉の末梢側(端の部分)

イメージとしては筋肉が縮むと「停止」部分が「起始」部分に引き寄せられるということになります。

この筋肉の縮みによって骨と骨が引き寄せられて関節が動いている訳です。

僧帽筋の始まるところと終わる所

僧帽筋に関しては、

上部線維の起始は、

(1)外後頭隆起という後頭部の下(首の上の方で頭にくっついているところ)

(2)外後頭隆起から横に伸びた上項線、首の骨の上についている項靭帯という靭帯

から始まっています。

「首と後頭骨の逆目あたりのところと首の後ろ側」となります。

首から始まった僧帽筋の上部線維は肩の端の方を目指して伸びていき、鎖骨の端につきます。

鎖骨の端といっても「外1/3」という言い方をして鎖骨を3分割してその外側の1/3のエリアに付着しています。

鎖骨は棒状の骨なので、外側1/3だと結構外側という感じはします。

この筋肉が収縮すると肩をすぼめるような、肩甲骨や鎖骨が上に挙がる動作となります。

肩こりの方は、姿勢の影響で無意識に肩に力がはいるような状態になっていたり、習慣的に肩が挙がるような感じになっていることが多いです。

僧帽筋の中部線維

僧帽筋は一つの筋肉ですが、3つのパートに分かれていて、その3つは上中下の3つに分割できます。

首の部分から始まる上部線維、首の下から始まる中部線維、背中から腰の上あたりまでの下部線維です。

僧帽筋の中部線維の始まるところと終わるところ

僧帽筋の中部線維は、首の下から始まります。

首の下の背骨は胸椎といいますが、この胸椎の1番から3番目から肩甲骨の肩峰という部分に向かって伸びています。

肩甲骨は後ろか見ると外側に向かって、伸びる棒状の突起のあるのですが、この先が肩峰といいます。

僧帽筋は全体的にひし形なのですが、中部線維はひし形の中心部分になります。

ちなみに上部線維はひし形の上の三角部分になります。

 

背中からほぼ真横の方向に延びているので、この筋肉が縮むと、肩甲骨の外側の端を背中側に引き寄せるような動きになります。

最近は巻き肩で肩甲骨の外側が前の方に行くような姿勢の肩が多く、そうするとこの僧帽筋の中部線維のあたりは引き延ばされるような状態になっています。

筋肉が縮こまって硬くなっているというより、伸ばされた状態で固まっていることが多くなります。

この部分にこりを訴える人は僧帽筋の上部線維に比べると多いわけでないですが、割りとここがつらいという方がいらっしゃいます。

肩甲骨を背中の方に引き寄せる動作は、菱形筋も協同するため、肩甲骨が前の方に出るとこの菱形筋も同じように引き延ばされるためか、僧帽筋の中部線維だけがつらくなるということは少ないようです。

「胸を張る」ような動作をするとこの筋肉が肩甲骨を背中側に引き寄せるのですが、この筋肉をずっと収縮させているのも「自然な姿勢」というわけではないので、注意していただきたいです。

僧帽筋の下部線維

僧帽筋って割と聞く筋肉で名前は知っている方も多いですが、大きな筋肉で3つのバート分かれているということを知っている人は少ないのではないでしょうか?

ご存じでも、それほど意識していないかと思います。

筋トレの好きな方はご存知かもしれません。

僧帽筋下部線維の始まる所と終わる所

下部線維は背中の中くらいから腰の上あたりで、背骨から始まって肩甲骨の肩甲棘という部分に付着している筋肉です。

肩甲棘というのは肩甲骨の中心部分から外側に延びている棒状の突起があるのですが、この部分のことを肩甲棘といいます。

棘のように飛び出ているので肩甲棘という名前がついています。

背骨の胸椎3番目から12番目の範囲からスタートして、肩甲棘に向かって伸びていきます。

そのため、この下部線維が収縮すると肩甲骨を背中の下の方へ引っ張るような動作になります。

同じ僧帽筋でも部分によって働きが微妙に異なる

僧帽筋は大きな筋肉で範囲が広い筋肉です。

そのため、筋肉のついている場所と止まっている場所の位置によってその役割が少しずつ変わっています。

一口に僧帽筋といっても、肩(肩甲骨)を上に引き上げたり、背中の中心の方に引き寄せたり、背中の下の方へ引き下げたりとさまざまです。

上部線維は肩こりの筋肉として、意識しやすく凝りすぎるとストレッチをすることはあると思うのですが、中部線維や下部線維はなかなかストレッチしようとは思わないですね。

中部線維は菱形筋と連動することが多いし、下部線維は広背筋とも近いので、ストレッチするとこれらの筋肉もある程度一緒に延びるので、たまには僧帽筋の下の方も意識してストレッチしてみるといいですよ。

ストレッチの仕方はまた別にブログにアップする予定です。